コラム 3



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諦めずに就職活動を続けていれば、内定を獲得できる!

 若年者支援ワーキングチームのリーダーをしております高田晃一でございます。私の仕事は、主に学生を対象に内定獲得の支援をしております。何故、私がこの仕事をしているのか?それは私の就職活動の経験から来ています。この私の就職活動の経験について、述べさせていただきます。

 私は2002年4月、大学院に入学した直後に就職活動を始めました。それは、私が第一志望としていた業界の選考が、非常に早かったためです。その業界とは、放送局です。放送を通じて社会に貢献したいと中学生のときから志望していました。

 当時、放送局志望は、OB訪問が必須と言われていました。よって私も、いろいろなツテを辿って、約60名の方にOB訪問をさせていただきました。
 在京キー局の制作担当の方とお会いしたとき「高田さんは放送局志望なのはいいけど、放送以外の業界も見ないといけないよ」と言われました。確かにそのとおりです。就職活動の質を高めるためには、いろいろな業界を知り、たくさんの会社を知ることが、非常に重要です。

 実際に行動に移しまして「私は就活生です。御社に興味を持ちましたので、会社訪問をさせてください」と電話をすると、多くの会社から快く応じていただけました。その中には、その会社にとってトップシークレットなものもたくさん見せていただきました。印象的だったのは、お菓子工場を訪問したとき、出来たてのお菓子をいただけたことです。

 そういった感じで、300社以上、会社訪問をしました。
 そして、放送局の選考が始まります。まずは、東京都内にあるキー局です。
実力のある就活生がたくさんいる中、善戦はしたのですが、あえなく全滅。しかし、最難関の2社で最終面接まで進出できたため、「私は放送局で働ける!」という自信を持って、次に行きました。

 次は大阪、名古屋、福岡といった大都市圏の放送局です。ここは通常、地元出身の就活生が強いので、東京出身で東京の学校に通う私は絶対的に不利なため、いくつかの放送局で最終面接まで進出できたものの、全滅しました。しかし、まだ自信は持っていました。
 最後は地方の放送局です。ここで、どこかから内定をいただかないといけません。私は、持っているものを全て出して、面接に臨みました。最終面接まで進出した放送局もたくさんありました。しかし、結果は全滅。

 この時点で放送局業界で受けられる会社が無くなったと同時に、中学生のときから志望していた業界に働くチャンスが全くなくなりました。
 これはさすがに、私は凹みました。しかし、凹んだままで何もしない、というのは、最もまずいことです。何か動かないといけません。
 このとき、会社訪問を300社以上したことを思いだしました。訪問した会社のひとつひとつに、その時点で採用を行っているのかどうかを尋ね、行っていたならば、面接の予約をしていきました。

 この時点では、製造業の選考を多く受けました。
 製造業を受けると、私が電気工学専攻の学生だけあって「工場で面接を受けてください」と、よく言われました。その工場の場所を尋ねると、松江や佐賀、山形といった私の住む街から遠くの場所で言われ、実際に行き、面接を受けました。この地方面接を繰り返したことによって、最終的には、沖縄県以外の46都道府県に行きました。

 他の電気工学専攻の学生は、就職活動のスタートから製造業に焦点を絞って、その対策を練っていました。しかし、私の場合、放送局業界からの転向ですので、スタートが遅れてしまったため、受けた会社は全て、最終面接かそのひとつ前の面接まで進出できたのですが、結果としては落ちる、というのを繰り返していました。最終的に数えると、188社落ちて内定ゼロの状態でした。

 世間的にも就職活動が佳境に迫った5月末のあるとき、学科の就職担当の教授から呼び出され、叱責を受けました。「学科で就職先が決まっていないのは高田だけだ」と。
これには私もビックリしました。
 研究室の中で決まっていないのは私だけ、というのは知っていましたが、学科の中でも私だけだということに驚き、このとき初めて「これではまずい!」と思いました。

 188社落ちたこれまでの就職活動を反省、分析をし、新しい戦術を作りました。これは面接についての戦術なのですが、これを本番で発揮できるよう、友人のコネを使って、とある芸能事務所に出向き、芸能人やモデルの卵たちと一緒にレッスンを受けました。そして、この戦術を実践して、立て続けに10社から内定を獲得しました。

 現在は、この経験を基に、「188社落ちても就職できた!」を合い言葉に、就活生を対象とした就職活動のコンサルティング活動をしております。
 私が188社落ちた関係で20社以上落ちた就活生がたくさん私のところに相談に来ます。しかし、このような状況においても、大逆転で内定獲得を獲得してきました。これらの経験から、確信を持って言えることは、「モチベーションを持って、正しい方法を執れば、必ず内定は獲得できる」ということです。

 世間は就活に対して悲観的なことを謳っています。しかし実際は、諦めずに就職活動を続けておれば、必ず内定は獲得できます。
 これからも私は、よりたくさんの学生が内定を獲得できるよう、ポジティブに就職活動の支援に取り組んでいきます。

(2012年11月16日掲載)

コラムについて

キャリア開発に係るCMWメンバーによるコラムを毎月掲載しています。
三橋明弘氏による第1弾、村井剛氏による第2弾に続き、今回より各分科会リーダーまたはメンバーによる寄稿をいただいています。

過去の掲載分と寄稿者:
・第1弾/三橋 明弘氏 本文・プロフィールはこちら:Plain_wht_Right.png
・第2弾/村井 剛氏 本文・プロフィールはこちら:Plain_wht_Right.png

今回の寄稿者 高田晃一氏/若年者支援分科会リーダー

・若年者支援分科会については、こちらから活動内容等をご確認ください:Plain_wht_Right.png