ケース3



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【自己紹介をお願いします】

社会人1年目の息子と大学3年生の娘を持つ母親です。
好きなこと:ディズニーランド・シーで過ごすこと!!
心掛けていること:笑顔、健康、感謝の気持ち、人とのつながりを大切にすること
私を漢字で表すと:「和」

【現在、どういう仕事をしていますか?】

大学職員として、学生サポート室という「なんでも相談・対応」業務に従事しています。大学での生活相談、就活支援、人生相談、保護者の対応等々、ワンストップサービスをモットーに、日々、学生と対話し、学生が自ら考え、自分の人生を創る力をつけてもらえるように、心掛けています。

【今の仕事に必要なスキルはなんですか?】

コミュニケーション力(特に、問いかける力)、柔軟性、受容力、判断しない(決めつけない)見方、見守る力、自身の健康管理(心身共に)

【あなたのキャリアについて7つの質問】

①あなたにとって「働く」とは?
生きる糧。人生を豊かに楽しむ手段の一つ。生きている証。

②キャリア開発をする上で重要と思われている要素を3つ教えてください
「今」できることへ至誠を貫く。何事もチャンスととらえる。人とのつながり。

③今の貴方が、働き始めたばかりの昔の貴方に一番伝えたいことは?
こんなに恵まれた環境は、稀なこと。一つ一つの経験とご縁を大切に、感謝の心と笑顔を忘れずに、「はい、喜んで!」と元気に仕事に取り組みなさい。

④キャリアの転機になったエピソードを教えてください
未経験で飛び込んだ「広告制作進行」の仕事。そこで結果を残せたことで、その後のキャリアチェンジに怯れず挑戦できた。

⑤失敗したことを一つ紹介してください。その時はどうやって解決しましたか?
仕事に復帰する時に、下の子(当時中学3年)への説明が不足していたこと。「もう中3だから、大丈夫」と私の中で判断してしまったし、娘を信じているという安心感から、子供の気持ちに寄り添っていなかった。週末の時間を、とにかく娘優先で一緒に過ごす時間を作ることを心掛けた。

⑥仕事とプライベートの配分はどうしていますか?
現在は仕事9:プライベート1 主人が亡くなり、父親・母親の役割のバランスが崩れていることを痛感しつつ、まだ、大学生の娘がいるので、家計を支える役割意識が強くなっているのが現実。

⑦仕事より大切なものは?
家族 特に今となっては息子と娘

【私の仕事史】

◆ファーストキャリア◆

短大卒業後、国鉄の民営化により新規設立した当時新電電と言われた電話会社へ、短大推薦で就職。入社式直前の3/26、突然会社から電話。「明日、会社に出てこい!4月から社長秘書をやってもらう。今の秘書は明日しか引き継ぎの時間がない。」という入社前の卒業旅行中の私にとっては、混乱状況。私が絶対にできないと思っていた仕事の一つが秘書。前任秘書は結婚退職、私が入社する4/1にはもう会社にいない・・・。秘書は当時、一人だけ。入社取り消しをお願いしたい気分でのスタート。

3/27、悲痛な面持ちで出社。100名近い先輩社員がわっと私の周りに集まり、「心配だろう。不安だろう。でも、社長の秘書はあなたがいい!と、全員で決めたんだよ。だから、何があっても、みんなで守る。大丈夫だ。あなたは、いつも通り、笑顔で元気よく毎日会社においで。」と言われ、涙が出るほどうれしく、また、勇気をもらい、根拠もなく、「仕事っていいな~、熱いなー、この会社で良かった」と思う。

◆仕事で得たこと◆

「自分にはできない」と思っていた秘書、それも実際には、社長秘書がメインの総勢10名の役員の秘書も担うことに!全員、同じ顔のおじいちゃんに見える!!

そんな私が自分の持ち味を生かして秘書として何ができるか?
まずは社内の人間関係、部署間の関係を円滑にすることで、会社全体のパフォーマンスを上げること。社外の関係各所、特にマスコミ対応への気配り・根回しなど対応のあれこれの工夫。とにかく人に恵まれたおかげで、「つながり」の大切さと「仕事はチーム」みんなで良くしていこうという考え方が、自然に身に付いた。チームを意識した環境の中で、「一人で頑張る、抱え込む」のではなく、「上手に相談する、依頼する、提案する」力が付き、このことが後のキャリアに生きている。

◆キャリアチェンジ1◆

覚悟を決め、この会社で社長についていこう!と決めて、わずか2年8ヶ月。結婚退職。当時は寿退社が当たり前の時代であり、社内結婚であったことから私自身何も違和感なく、退職→専業主婦へ。

結婚、出産と続き、あっという間に一男一女の母。とにかく日々変化・成長する子どもを追いかけられることがうれしくて、楽しくて、専業主婦を女性はもっと楽しむべき!と思っていた時期。一方で、かつて夢破れた、心理士として「愛情を受けられずに育った子どもの更生に寄り添う」という仕事は、実は「親」という職業で実現するのではないかと気づく。「愛情を注ぎ、子供がつなぐ地域の子供へも関わることができ、その中で、子育てに迷ったり悩んでいる家庭を一緒に支える」こと、これは専業主婦ならではの役割だと思い、自分がイメージした形とは違ったけれど、やりたい仕事・役割に専業主婦という形でたどり着いたのだと思って17年間専業主婦を満喫。

◆キャリアチェンジ2◆

子どもの大学進学を間近に控え、そろそろ家計を支える為に働いてもいいかな?と感じ始めた。そんな折、新卒で働いた会社の当時の社長から、現職の大学職員の話をいただき、母校の役に立てるならとつないでいただく。大学からは「17年という母親のキャリアを買いたい」と言っていただき、真剣に専業主婦をやってよかったと実感。当時、41歳、長男高校2年、長女中学3年の夏に現職に再就職。本当に主婦以外、何も資格はなかったが、子育ての経験を生かして欲しいということで、キャリアセンターへ配属。キャリアセンターの部長は私が短大時代の就職課長。この時、「つながり」の大切さを改めて実感。

◆人生何が起きるかわからない!◆

「学生の為に」働くことが楽しい毎日が続き、家族にも安心してもらい始めて1年半が過ぎた頃、心筋梗塞による突然の夫の死。長男の大学センター試験2日前の夜中の出来事。その日から、子供のためにという一念でただただ働く毎日に変わる。一方で、まともに就職活動をして仕事に就いた経験がない私にとっては、ここでリストラがあったらどうしよう?という不安もよぎるようになる。上司の「キャリアカウンセラーの資格に挑戦してごらん。あなたなら、なれる。向いているから。今は、精神的に大変かもしれないけど、だからこそ、空いている土日を使って、勉強してごらん」と背中をおされ、CDAの資格を取る決意をする。

◆そして今!◆

CDAの資格を取り、同じ目標を持つ様々な年代の仲間とめぐりあい、新たな自分の役割を考える。大学職員として「学生のために」という最大ミッションに代わりはないが、CDA、コーチングを学び、今は、学生だけでなく子育て中のママ・パパたちに「育児の醍醐味」を伝えていくことも、新たなミッションに加えている。子どもの頃に思い描いた「やりたいこと」は、「今」を受け止め、「その時にできる最善を尽くす」ことで、必ず「実現する」と信じている。人と人とをつなぐだけでなく、自分の大切な想いをつなぐこと。どんな環境にあっても、自分を信じ、仲間を信じ、「つないでいくこと」で形になることを、特に学生には伝えていきたい。そして、これからは、自分の想いを自身の為につなぎ続けることも大切にしたいと思う。